公社だより

間伐材の造林研修会の開催(2014年10月)

 木材動向に対応した間伐材の伐採方法や間伐作業における安全作業の研修会を去る10月10日に南会津町において開催しました。


 研修会は、南会津地方木材安定供給連絡協議会と共催で開催し、会津流域林業活性化センターの後援を受け、福島県労働安全衛生指導員の大嶋仁氏、栗城林業(株)渡部一也氏に講師をお願いし、会津地方の森林組合、林業事業体の現場で伐採に従事されている方々と森林管理署、福島県南会津農林事務所、町、公社の職員の53名の出席を得て、午前の部は南会津町針生の南会津産木材市で、午後の部は同藤生地内の公社造林地で実施しました。


【 研修内容 】  
  (午前の部 = 市場研修)

  ・南会津木材市場の概要

  ・木材の使用用途

  ・はい積の留意点 等

  
  (午後の部 = 現地研修)

  ・伐採方法(実技)

  ・林業労働安全衛生 等



 まず午前の部、市場研修として素材や合板用材等の最近の市場動向の情報や第9回南会津産木材市に出材された(公社もカラマツ195m3を出材)各はい山ごとに、直材と曲がり材との分け方、市場動向にあわせた経級と材長や延べ寸の取り方、さらに有利な販売をするための経級別のはい山の作り方を研修しました。

 この木材市は、臨時に開催される市場であり選木機等施設がないことから、各生産現場や山土場での仕分け、運搬時の積込みによって素材の有利な販売につながることが学べ、各参加者からは熱心な質疑がなされるとともに、大変有意義な研修となりました。

 

午前の部 南会津産木材市での研修風景
 

 また、午後の部は、今年度搬出間伐を実施している公社造林地を研修場所に、伐採作業の労働安全や間伐木の採材の研修を行いました。労働安全に関しては、労働災害事故の事例を基にした伐木・造材時の安全対策、事故発生時の現場組織の対応策と併せて実際に間伐木の伐採を行い、くさびの使用、伐採方向や待避方法について学びました。

 その後、参加者が2組に分かれ、実際に間伐木の伐倒、採材を行い、講師の指導を受けながら各班の採材方法に対してお互いに検討を加え、間伐材の有利な採伐方法の知識・技術の向上が図られました。

 

午後の部 現地での間伐材の伐倒、採材風景
 


 当公社としては、引き続き契約地の森林に有する公益的機能の維持増進を図るため、間伐等の適正な森林管理の実施とあわせて、間伐材の有効活用を図る取り組みを行ってまいります。

 【 追記 】
 昭和42年に発足した「社団法人福島県林業公社」は、平成26年4月より公益社団法人へ移行し、「公益社団法人ふくしま緑の森づくり公社」として新たな一歩を踏み出しました。

 これまで公社が植えた森林の面積は、およそ15,000ヘクタール(猪苗代湖の面積の約1.4倍)。その公益的機能を貨幣価値に換算すると、1年間で約420億円に相当します。

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