公社だより

低コスト化等の効果が高い「列状間伐」の試行(2017年10月)

 列状間伐は、本数密度の高い若齢林における選木の省略化、高性能林業機械を活用した集材の効率化、まとまりのある森林における低コスト化等の効果が高いと言われており、本県においても国有林等を主体に、実施箇所が広がっています。

 このため、当公社では、今年度の発注事業地において平成29年10月2日(月)、列状間伐事業実施検討会を開催しました。(事業概要 耶麻郡猪苗代町地内 スギ間伐4.9ha、事業期間 平成29年8月~12月)

 当公社の列状間伐は、平成21年度に同町内のカラマツの造林地で実施して以来、二度目となります。

 実施した森林は、昭和61年にスギを植栽し、過去2回保育間伐を実施(平成13年、平成21年)し、現在の平均直径が22cm程度の生育良好な森林です。また、造林地の一部が林道に隣接し、搬出が容易である上に、山土場の確保も可能な所です。さらに、傾斜度が全体的に十度未満の緩傾斜地であることから、高性能林業機械の活用が容易であり、列状間伐に適した林分です。

 間伐率は30%(3残1伐、及び残置森林の定性間伐)とし、伐倒や枝払い、玉切りはハーベスタを基本に行いました。

 今回の事業では、ハーベスタの作業工程も確認することとしており、この事例を、緩傾斜地における高性能林業機械を用いた低コスト施業への足掛かりとしたいと考えています。


      ①ハーベスタでの伐採           ②フォワーダへの積込み

      ③フォワーダでの搬出           ④列状に間伐された林分


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