公社だより

第8回定時社員総会を開催(6月16日)(2021年08月)

去る6月16日(水)福島市内の「キョウワグループ・テルサホール(福島テルサ)」において、ふくしま緑の森づくり公社の第8回定時社員総会を開催し、令和2年度の事業報告及び決算について議決いただくとともに、令和3年度事業計画などについて報告しました。



今年度については、昨年度と同様に、ソーシャルディスタンスの確保やマスク着用の徹底など、新型コロナウイルス感染症対策を実施して開催しました。



はじめに、井出孝利理事長より「東日本大震災と原発事故から十年余が経過し、この間、「ふくしま森林再生事業」が展開されるなど、森林の再生に向けた取り組みは着実に前進しています。一方で、未だ多くの森林が放射性物質の影響を受けているほか、近年は台風や地震等の自然災害が頻発するなど、森林・林業を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にあります。また、国内外において地球温暖化対策を求める声が広がっており、温室効果ガスの削減向けた取り組みの重要性が増す中、森林の持つ二酸化炭素吸収源としての役割が一層注目されています。このため、当公社としては、関係機関と密接に連携するとともに、分収林事業を継続していくことで、これまでの山村地域の振興に加え、森林が持つ多面的機能の維持増進に貢献する森林整備を推進しているところです。今年度は、五カ年にわたる経営改善計画「第二次緑の森づくり新生プラン」の折り返しとなる節目の年に当たります。計画の柱である「効果的な森林整備の推進」、「市町村との連携による新たな森林管理システムへの挑戦」、そして、「ICT技術などの新たな施業技術の活用」について、より具体的な成果を挙げていくためにも、皆様には、引き続き、お力添えを賜りますようお願いします。」と挨拶がありました。



  次に、猪苗代町の前後公町長を議長に選出して議事に入り、令和2年度の事業報告及び決算の承認、令和3年度の賦課金の徴収、役員の選任など合計4議案についての審議が行われ、原案どおり承認されました。



令和2年度の主な事業実績については、以下のとおりです。



1 効率的な森林整備と森林再生への取組



  有利な補助事業の最大活用や利用間伐を中心とした施業の重点化に努めました。



  また、ふくしま森林再生事業については、公社直営事業では、3市町村で継続実施したほか、社員4市町村で公社有林の森林整備を行っていただきました。



2 木材生産販売対策の推進



搬出コスト低減のための作業路の整備や、木材市場での委託販売や単価契約による販売など、より有利な木材販売に積極的に取り組みました。



3 分収造林契約変更の推進



引き続き2名の専任担当者を中心に契約者との交渉を実施しました。



その結果、分収割合の変更は25件、契約期間の延長は30件の同意が得られました。



  4 普及・啓発活動の展開



   新型コロナウイルス感染症を考慮し、公社主催の各種研修会は中止としましたが、林業関係団体等との連携を図りながら、施業技術等の習得や向上等に取り組みました。



5 市町村との連携による新たな森林管理システムへの挑戦



   社員市町村が、ふくしま森林再生事業の計画を策定するに当たって助言を行ったほか、新たな森林管理システムについて、社員市町村へのアンケート調査を実施しました。



6 ICT技術、新たな施業技術の活用



   計画的な森林整備や路網整備などに必要な航空レーザ計測データ等のICT技術の導入に向け、森林GISの更新など公社造林地の情報の精度向上に取り組みました。



令和3年度は、保育事業等、429haの森林の整備や24,330mの作業路開設・補修など、約3億6,464万円の事業を実施する予定です。引き続き関係団体等との連携のもと健全な森づくりに努めてまいりますので、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。



 ※当公社の概要、第2次新生プラン等については、当公社HPで公表しております。



URL http://www.fuku-rin.jp



 



井出理事長あいさつ


公社造林地の施業状況(会津美里町)

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