公社だより

第9回定時社員総会を開催(6月15日)(2022年10月)

公益社団法人ふくしま緑の森づくり公社



去る6月15日(水)福島市の「キョウワグループ・テルサホール(福島テルサ)」において、ふくしま緑の森づくり公社の第9回定時社員総会を開催し、令和3年度の事業報告及び決算について議決いただくとともに、令和4年度事業計画などについて報告しました。



はじめに、井出孝利理事長より「昨今、新型コロナウイルスの感染拡大や、ロシアによる一部木材の輸出禁止措置など、世界的な情勢不安により、林業を取り巻く環境は大きく変化し、木材需給の予測が困難な状況となっています。このような中、国内のスギやヒノキ等の人工林は、はぐくみ育てる段階から、建築用材等として活用できる段階へと移行してきており、こうした国際的な情勢不安に対応していくためにも、国内の林業生産活動の強化が大変重要になっています。本県においても、木材として利用可能な人工林の森林資源が充実してきていることから、当公社としては、市町村や関係団体と連携しながら、
     



「ふくしま森林再生事業」などを活用し、積極的に木材を市場に供給するなど、本県木材の利用拡大に取り組んでいるところです。引き続き、森林整備を担う公的機関として、本県の森林再生や、ICT等の最新技術を活用した林業生産活動の増進に向けた取組を進めてまいりますので、皆様には、今後とも、お力添えを賜りますようお願いします。」と挨拶がありました。



  次に、川俣町の藤原一二町長を議長に選出して議事に入り、令和3年度の事業報告及び決算の承認、令和4年度の賦課金の徴収、役員の選任など合計4議案についての審議が行われ、原案どおり承認されました。



令和3年度の主な事業実績については、以下のとおりです。



1 効率的な森林整備と森林再生への取組



  有利な補助事業の最大活用や利用間伐を中心とした施業の重点化を図ることにより必要な事業を実施し、効率的な森林整備に努めました。



  また、ふくしま森林再生事業については、会津美里町や住民の帰還が進む飯舘村などの契約地において、引き続き森林整備を行うなど、関係市町村等の支援を受けながら、中核となって造林地の再生に取り組みました。



2 木材生産販売対策の推進



搬出コスト低減のための作業路網の整備や、ウッドショックやロシアのウクライナ侵攻の影響など、木材需要情報の把握に努めながら、計画的な木材生産と有利販売に結びつく採材に努め、木材市場での委託販売や山土場での買受申込による販売など、積極的な木材販売に取り組みました。



3 分収造林契約変更の推進



引き続き2名の専任担当者を中心に契約者との交渉を実施しました。



その結果、分収割合の変更は19件、契約期間の延長は8件の同意が得られました。



  4 普及・啓発活動の展開



   新型コロナウイルス感染症を考慮し、公社主催の各種研修会は中止としましたが、林業関係団体等との連携を図りながら、施業技術等の習得や向上等に取り組みました。



5 市町村との連携による新たな森林管理システムへの挑戦



   社員市町村が、ふくしま森林再生事業の計画を策定するに当たって助言を行ったほか、新たな森林管理システムについて、社員市町村へのアンケート調査を実施しました。



6 ICT技術、新たな施業技術の活用



   計画的な森林整備や路網整備などに必要な航空レーザ計測データ等のICT技術の導入に向け、森林GISの更新など公社造林地の情報の精度向上に取り組みました。



令和4年度は、保育事業等、396haの森林の整備や15,240mの作業路開設など、約3億4,300万円の事業を実施する予定です。引き続き関係団体等との連携のもと健全な森づくりに努めてまいりますので、御理解と御協力をよろしくお願いいたします。



 ※当公社の概要、第2次新生プラン等については、当公社HPで公表しております。



URL http://www.fuku-rin.jp



公社造林地の施業状況(郡山市湖南町)

路網作設・材の搬出(田村市常葉町)

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